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買い換えのすすめ

先日知人がパソコンを買い替えたそうです。壊れたのかと聞くと、そうではないようで、型が古くなってきたから思い切って最新の機種を購入したとのこと。考えてみれば、最近の工業製品ってあまり故障することはありませんね。すぐに壊れるようだと消費者に愛想を尽かされて商品が売れなくなってしまうから、どのメーカーも自社製品の品質と耐久性の向上に努めてきたわけです。
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一方で、耐久性が高く故障しないなら、消費者はそれを長い間買い替える必要がありません。メーカーにとっては壊れても壊れなくても製品が売れないというジレンマです。そこで買い替え需要を呼び起こすには以前の製品がもう古いと思わせる必要があります。パソコンなどは新製品が出るたびに性能が少しずつアップして、数年前のスペックでも十分実用的なのに最新モデルと比較するとずいぶんと劣っているような印象を与え、消費者の物欲を刺激します。
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ところで電動アシスト自転車で考えてみます。そもそも自転車という乗り物は頑丈にできているので簡単に壊れることはなく、頻繁に買い替える必要は通常はありません。それが電動化した時点では画期的でした。多くの人が買い替えたことでしょう。しかしその後、国内では速度やアシスト比率に対して制限が設けられたことで、技術的にはそれを越えることが可能であるにもかかわらず法律により上限ができてしまいました。これはパソコンでいうとCPUやメモリに上限が定められたようなものでしょう。さて自転車メーカー各社はどうしたか。ちなみに自転車という乗り物はその形状や構造においてすでに完成された究極の形であり、これ以上進化の余地はないと言う人もいます(これについてはいずれ機会があれば書きましょう)。ベースとなる車体自体には改良の余地が残されておらず、アシストの性能には制限がかかっているとなると、残されたのはバッテリーしかありません。こうして、電動アシスト自転車は毎年新製品が発売される度にバッテリー容量が少しずつ増量されてきたのでした。
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弊社製品もこの流れに乗りバッテリー容量をアップさせてきた経緯がありますが、バッテリー容量の増加は長距離走行を可能にする一方で重量の増加は避けられず、自転車本来の軽快な走行が犠牲になってしまうという一面がずっと気になっていました。電動でありながら、純粋に自転車として楽しめるようにするためにはどうすべきか。この度弊社が発売した新製品のシルフィードが、それに対する答えのひとつです。同車種のバッテリー容量は5Ahで、大容量をうたう現行の他車種に比べると見劣りするように感じるかもしれません。しかし容量の小さなバッテリーはその分軽量な車体がアシストに必要以上に依存しない走行を可能にしてくれます。つまりバッテリー容量を少なくした結果、大容量が必要なくなったのです。実際にシルフィードに乗ってみればその意味が体感いただけるものと思います。
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バッテリーの大容量化は大きな流れであり今後も進むと思いますが、ただ大きくするだけではもう消費者には受け入れられなくなるかもしれません。自転車本来の軽快な走行感を引き出すために、重量とのバランスがより重要になってくるでしょう。今お持ちの自転車はまだまだ走るけど、新製品のシルフィードってのも気になるなあという方は、自転車のことを「わかってる人」です。ぜひ前向きにご検討ください。

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