ブログ

e-bikeと電動アシスト自転車との違いとは

最近じわじわと増えてきたe-bikeと、すっかり町に定着した感のある電動アシスト自転車って何が違うのでしょう。スポーツ車とママチャリの違いでしょうか。たしかに事実上はそうなのですが、それぞれの成り立ちを考えると答えは少し違ってきます。私の考えでは、両者の違いは言語です。つまり前者は英語、後者は日本語。ただそれだけのことです。
.
私は英語教師ではなく自転車屋ですのでもう少し自転車屋らしい説明をしましょう。
日本では自転車といえば多くの人がママチャリ(自転車屋らしく以下軽快車といいます)を連想するのではないでしょうか。このため、90年代にヤマハ発動機が世界で初めて電動アシスト自転車を作ったとき、ベースとなったのが軽快車であったのも不思議ではありません。
.
一方この軽快車という種類の自転車は日本独自のスタイルであり、海外には存在しないことをご存知でしょうか。例えばヨーロッパで自転車といえばスポーツ車、日本でいうところのクロスバイクが一般的です。ヨーロッパでモーターとバッテリーを搭載した自転車が発売され人気が出ると、誰かがelectric bikeと名前をつけ、略してe-bikeと呼ばれるようになりました。当然それはクロスバイクのような外見をしています。欧米でなにかが流行すれば、たいてい数年後には日本にもその波がやってきます。それまでは脚力や体力に自信のない人向けの乗り物だと思われ、お世辞にもカッコイイとはいえないと考えられていた日本の電動アシスト自転車とは異なった、スポーティで洗練されたデザインが現れたのです。
.
もうわかりましたか。どちらも「電気の力を借りて走行できる自転車」という意味で根本的には同じものを指しますが、地域によって成り立ちが異なるため呼称や外見が異なるのです。例えていうなら、イヌ科イヌ属に分類される哺乳類の一種を何と呼ぶか、というようなことです。日本ではイヌと呼びますが、イギリスではdogといいます。日本原産の柴犬とイギリス原産のブルドッグとではそれぞれの環境に適応させるため改良されてきたので外見は異なりますが、生物学的には同一種です。日本ではbulldogが訳されずそのままブルドッグと呼ばれているように、欧州からやってきた自転車には横文字で響きのよいe-bikeという呼称をそのまま使用することにしたのでしょう。(いわゆるe-bikeがやってくる以前にも日本にはスポーツタイプの電動アシスト自転車は存在していましたが、少なくともそれらはe-bikeとは呼ばれていませんでした。)
.
日本では現在のところ事実上e-bikeはスポーツタイプ、電動アシスト自転車といえば軽快車タイプと分類されているような印象ですが、元をたどれば形状の違いにより名付けられたわけではないことがわかります。ちなみに日本のママチャリタイプの電動アシスト自転車だって、イギリス人に英語で伝える時はe-bikeですよ。

PAGE TOP